
「すっぴんでも可愛くいたい」
「毎日のメイクを時短したい」
アートメイクはそんな願いを叶えてくれる施術です。
しかし、実は誰でも気軽に受けられるわけではありません。アートメイクは、皮膚に針で色素を入れる専門知識が必要な「医療行為」です。
そのため、体質や健康状態によっては、施術ができない場合や、思わぬ肌トラブルにつながる可能性があります。
そこで今回は、アートメイクが向いていない人の特徴と施術前に確認すべき注意点を解説します。ご自身の体を守るため、まずは正しい知識を身につけましょう。
アートメイクを避けたほうが良い5つのケース

アートメイクは皮膚に針で色を入れる「医療行為」です。そのため、安心して施術を受けるために事前に注意点を正しく知ることが大切です。ご自身の健康状態と見比べながら、1つずつ確認していきましょう。
【ケース1】妊娠中・授乳中
妊娠中や授乳中は、お母さんと赤ちゃんの体にとって非常にデリケートな時期であり、施術はおすすめできません。
主な理由は以下になります。
- 麻酔薬の影響:施術の痛みを和らげる麻酔クリームの成分が、血液や母乳を通して赤ちゃんに届く可能性があります。そのため、赤ちゃんのからだに影響がでる可能性がゼロではありません。
- ホルモンバランスの変化:妊娠中や授乳中はホルモンバランスが大きく変わり、肌が普段より敏感になりがちです。そのため、インクの色が入りにくくなったり、肌トラブルが起きやすくなったりします。
- 感染症のリスク:お母さんの体は赤ちゃんを守るために免疫の働きが変化し、感染症への抵抗力が落ちることがあります。安全を第一に考え、出産と授乳が終わるまで施術は待ちましょう。
安心してアートメイクを受けるために、出産と授乳が落ちつくまで待つことをおすすめします。
【ケース2】アトピー・ケロイド体質
特定の体質の方は、アートメイクの施術で肌トラブルが起きる可能性があるため、ご自身の体質をしっかり把握し、施術者には事前にご自身の体質を伝えることが重要です。
それぞれのリスクについては以下になります。
- アトピー性皮膚炎:肌を守るバリア機能が弱いため、施術の刺激で症状が悪化したり、インクにアレルギー反応を起こしたりする可能性があります。
- ケロイド体質:傷を治す働きが過剰になり、施術の傷跡が赤く盛り上がった「ケロイド」として残ってしまう場合があります。
ご自身の体質について、事前にクリニックにしっかり伝えることが大切です。
【ケース3】金属アレルギー
アートメイクで使うインクには、ごくわずかですが金属成分が含まれていることがあります。金属アレルギーがある場合、インクに反応してかゆみや腫れなどのアレルギー症状が出ることがあるのです。
心配な方は、事前に「パッチテスト」(肌にインクを少量塗って反応を見るテスト)をしてもらうと安心です。
【ケース4】糖尿病や自己免疫疾患などの持病がある
糖尿病や自己免疫疾患などの持病がある場合、アートメイクが体に影響を与える場合があります。施術を考える前に、必ずかかりつけの主治医に相談してください。
- 糖尿病の方
- 血糖値が高い状態では、体の免疫機能が低下し、傷の治りが遅くなる場合があります。
- 施術した部分から細菌が入り、感染症を起こすリスクが高まります。
- 自己免疫疾患(関節リウマチなど)の方
- 体を守る免疫システムが、インクを異物と判断して過剰に攻撃し、予期せぬ炎症を起こす可能性があります。
- 血液をサラサラにする薬を飲んでいる方
- 血液が固まりにくくなっているため、施術中に出血が止まりにくくなることがあります。
これらの持病や服用中の薬がある方は、ご自身の判断で施術を決めず、必ず主治医の許可が必要です。
【ケース5】肌が極端に敏感な方や皮膚疾患がある
普段から肌がとても敏感で、ちょっとした刺激でも赤くなったりかゆくなったりする人(接触性皮膚炎など)は、アートメイクで肌トラブルが起きやすい可能性があります。
事前に医師と相談し、アフターケア体制の整った医療機関を選びましょう。
施術後に注意すべきポイント|ダウンタイムと肌トラブル
アートメイクの施術後には、「ダウンタイム」と呼ばれる肌の回復期間が必要です。ダウンタイムの期間の過ごし方が、仕上がりの美しさと安全を左右します。
施術後の数日から1週間ほどは、腫れや赤み、かゆみ、皮むけなどが起こる場合があります。これらは傷が治る過程での正常な反応ですが、適切なケアは欠かせません。
また、施術直後は色が濃く見えますが、数週間かけて落ち着き、数ヶ月から数年かけて少しずつ薄くなっていきます。
不適切なケアは、細菌による「感染症」やインクに対する「アレルギー反応」を引き起こす原因になります。クリニックで指示されたアフターケアをしっかり守ることが、肌トラブルを防ぐ鍵です。
安心できるクリニック選びとカウンセリングの重要性
アートメイクはエステではなく、専門知識と技術が必要な医療行為です。クリニックを選ぶ際は、安全性と信頼性を第一に考えましょう。
【クリニック選びのチェックリスト】
- 医師が必ずいる医療機関か
- 施術は医師または、指示を受けた看護師が行うか
- 針や器具は一人ひとり使い捨てで、衛生管理がされているか
- 肌トラブルが起きた場合の診察や薬の処方など、アフターフォローは万全か
そして、施術前には必ず丁寧なカウンセリングを受けましょう。ご自身の体質や持病、不安な点をすべて正直に伝え、リスクや施術後の経過について十分に説明を受けてください。
すべての情報に納得し、信頼できると感じた場所で施術を受けることが、後悔しないための最も大切なステップです。
アートメイクを受ける前に知っておきたいこと

今回は、アートメイクを受ける前に知っておきたい注意点について解説しました。
アートメイクは手軽に美しさを保てる魅力的な施術ですが、針を皮膚に入れる医療行為です。
そのため、妊娠中や授乳中の方、アトピーやケロイドなどの体質の方、特定の持病をお持ちの方は、施術が体に影響を及ぼす可能性があります。
「自分は受けても大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、自己判断はせずに、まずは施術を検討しているクリニックやかかりつけの主治医に必ず相談しましょう。
ご自身の体を守るために、信頼できる医療機関で丁寧なカウンセリングを受け、すべての疑問や不安を解消することが、後悔しないための最も大切な一歩です。
十分に納得した上で、安心して施術に臨んでくださいね。
アートメイクは医療行為です。
当クリニックのスタッフは、アートメイクに関する研修と経験を積んでおり、施術前はお客さま一人ひとりの状態を拝見し、丁寧にカウンセリングした上で施術プランを提案します。
また、施術中はお客さまの痛みや不安を軽減できるよう最大限配慮し、衛生管理や安全に留意した上で施術を実施します。
【アートメイク施術に関する重要事項】
医療広告ガイドラインの限定解除の要件にもとづき、以下の情報を明記いたします。
- 施術名:アートメイク
- 施術の説明:アートメイクとは、本来化粧をする部分の皮膚に針や刃物で傷をつけて色素を入れることで、皮膚を着色する施術の事です。
- 施術の副作用(リスク):発赤、痒み、腫れ、疼痛、つっぱり感、熱感、硬結、内出血、アレルギー、感染、痺れ、倦怠感、頭痛、筋肉痛、蕁麻疹、むくみ、発熱、咳、冷や汗、胸痛などを生じることがあります。
- 施術の価格:11,000円~88,000円